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【2026年8月版】電気代が再び上昇へ?JEPX高騰時に選ぶべき電力会社と切り替えのポイント

毎月、新電力会社の電力供給実績を集計し、「新電力ランキング」として公表しています。

ランキングを見た読者の方からは、「電力会社の電力販売量や順位は分かったものの、結局どの電力会社へ切り替えれば電気代が安くなるのか分からない」というご意見をいただくことがあります。

確かに、電力販売量が多い会社と、各家庭にとって電気代が安くなる会社は必ずしも同じではありません。

大切なのは会社の知名度や販売量だけで判断するのではなく、電気料金の計算方法、燃料費調整額の仕組み、JEPX価格との連動性、解約条件などを確認することです。

特に2026年7月後半以降、JEPX(日本卸電力取引所)のスポット市場では、電力の約定価格が上昇しています。

市場連動型プランや、JEPX価格に連動する独自の市場価格調整額を採用しているプランを契約している場合、今後の電気代が高くなる可能性があります。

そこで今回は、2026年8月時点の電力市場の状況を確認しながら、電気代の急上昇を抑えるための電力会社・料金プランの選び方を解説します。

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2026年7月のJEPXスポット価格は前年から大幅上昇

JEPXの公式CSVデータを当サイトで集計したところ、2026年7月のシステムプライス平均は17.91円/kWhとなりました。

2025年7月の平均は12.75円/kWhだったため、前年同月比では約40.5%の上昇です。

また、2026年4月1日から8月2日までのシステムプライス平均は15.51円/kWhでした。2025年の同期間は10.63円/kWhだったため、約46.0%上昇しています。

2026年7月20日から8月2日までに期間を絞ると、システムプライス平均は21.62円/kWhです。7月31日の日平均は23.48円/kWhまで上昇しており、7月後半から高い価格帯が続いていたことが分かります。

JEPXのスポット市場は、翌日に受け渡す電気を30分単位で売買する市場です。電力需要、発電所の稼働状況、天候、燃料価格、地域間連系線の状況などによって、価格は日々変動します。 年7月と2026年7月のエリア価格比較

エリア2025年7月2026年7月前年同月比
システムプライス12.75円17.91円+40.5%
北海道13.11円14.32円+9.3%
東北13.00円17.98円+38.3%
東京13.88円19.86円+43.1%
中部13.83円18.84円+36.2%
北陸13.37円17.26円+29.1%
関西13.37円17.19円+28.6%
中国11.71円16.18円+38.3%
四国9.60円13.63円+42.0%
九州11.38円15.37円+35.1%

※JEPX公表の30分値を当サイトで単純平均。小数第3位を四捨五入しています。

上昇幅には地域差があるものの、2026年7月はすべてのエリアで前年同月の平均価格を上回りました。

特に東京、東北、中部、中国、四国では前年同月比30%を超える上昇となっています。

ただし、JEPX価格が上昇したからといって、すべての家庭の電気代が同じタイミング、同じ割合で上がるわけではありません。

電気料金への影響は、契約している料金プランの計算方法によって大きく異なります。

電気料金の基本的な仕組み

一般的な家庭の電気料金は、主に次の項目で構成されています。

電気料金=基本料金+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金-各種割引・政府支援

基本料金と電力量料金だけを見て「安い電力会社」と判断してしまうと、実際の請求額が想定より高くなることがあります。

特に確認したいのが、燃料費調整額、市場価格調整額、電源調達調整額などの名称で請求される調整項目です。

資源エネルギー庁によると、一般的な燃料費調整制度は、原油、LNG、石炭などの燃料価格の変動を毎月の電気料金に反映する仕組みです。燃料価格は一定期間の平均値を用いて算定されるため、JEPXの日々の値動きがそのまま翌月の電気料金に反映される仕組みとは異なります。 ランでは、燃料費調整額の上限設定が義務付けられていません。料金プランによって計算式や上限の有無が異なるため、「燃料費調整型であれば必ず安心」とは限らない点にも注意が必要です。 プランとは

市場連動型プランは、JEPXのスポット市場価格などに応じて電力量料金が変動する料金プランです。

電気の市場価格が安い時間帯には電力量料金も安くなり、市場価格が高い時間帯には電力量料金も高くなるのが基本的な構造です。

プランによっては、30分ごとに料金単価が変わるものもあります。

市場連動型プランには、次のようなメリットがあります。

  • JEPX価格が安い時期には電気代を抑えられる可能性がある
  • 市場価格が安い時間帯へ電気の使用を移せる家庭と相性がよい
  • 蓄電池やエコキュートの制御によって安い時間帯を活用できる
  • 電気の使い方を工夫することで節約効果を高められる

一方で、次のようなデメリットもあります。

  • 市場価格の高騰時に電気代が大きく上昇する可能性がある
  • 毎月の電気代を予測しにくい
  • 夏や冬の需要期に高値となりやすい
  • 日中や夕方など、電気を使いたい時間帯の単価が高くなる場合がある
  • 市場価格を確認しながら電気を使う必要がある

在宅時間が短く、電気を使う時間を柔軟に変更できる家庭には適している可能性があります。

しかし、乳幼児や高齢者がいる家庭、在宅勤務が多い家庭、ペットのために空調を長時間使用する家庭などは、電気の使用時間を市場価格に合わせることが難しい場合があります。

2026年7月後半のように、システムプライスの日平均が20円/kWhを超える日が続く局面では、料金変動を許容できるか慎重に判断する必要があります。

「市場連動型の燃料費調整額」にも注意

さらに分かりにくいのが、電力量料金そのものは固定されていても、調整額がJEPX価格に連動しているプランです。

請求書や重要事項説明書では、次のような名称が使われることがあります。

  • 市場価格調整額
  • 電源調達調整額
  • 調達費調整額
  • 市場連動調整額
  • 電力調達費調整額
  • 燃料費等調整額

名称に「燃料費」という言葉が含まれていても、計算式の一部にJEPX価格が使用されている場合があります。

そのため、「市場連動型プランではないから大丈夫」と判断するのではなく、調整単価の算定式まで確認することが重要です。

実際に大手電力会社の法人向け料金でも、燃料費調整額とは別に市場価格調整額を設けているケースがあります。東京電力エナジーパートナーも、燃料価格や市場価格が高騰した場合、調整額が大幅に増加する可能性があると案内しています。 ランでも、新電力会社が独自の調整項目を設定していることがあるため、料金表だけでなく電気需給約款や重要事項説明書を確認しましょう。

燃料費調整型プランの特徴

従来型の燃料費調整制度では、原油、LNG、石炭などの貿易統計価格を基に平均燃料価格を算定し、その変動を電気料金へ反映します。

複数月の燃料価格を平均して算定するため、JEPX価格に直接連動するプランと比べると、料金の変動が緩やかになる傾向があります。

市場価格が急上昇しても、翌日の電気料金がすぐに同じ割合で上がるわけではありません。

ただし、燃料価格や為替相場の上昇が続けば、数か月遅れて燃料費調整額が上昇する可能性があります。

つまり、燃料費調整型プランは「電気代が上がらないプラン」ではなく、「価格変動が比較的段階的に反映されるプラン」と考えるのが適切です。

また、新電力会社が「大手電力会社と同じ燃料費調整額」を採用しているように見えても、対象となる大手電力の料金メニュー、上限の有無、独自調整額の追加などによって、最終的な請求額が変わる場合があります。

2026年8月は政府の電気料金支援も実施

2026年7月から9月使用分については、国による電気・ガス料金支援が実施されています。

家庭などの低圧電気料金に対する値引き単価は、次のとおりです。

使用月低圧の値引き単価
2026年7月使用分3.5円/kWh
2026年8月使用分4.5円/kWh
2026年9月使用分3.5円/kWh

例えば、2026年8月の電力使用量が400kWhの場合、値引き額の目安は1,800円です。

400kWh×4.5円=1,800円

一般家庭は原則として申請する必要がなく、対象となる電力会社が請求額から値引きします。検針日や電力会社の請求サイクルによって、実際に値引きが表示される請求月は異なる場合があります。 によって一時的に請求額が抑えられていると、契約している料金プランそのものが高くなっていることに気付きにくい場合があります。

政府支援を除いた料金でも現在のプランが割安なのか、確認しておくことが大切です。

電力会社を切り替えるときの確認ポイント

1.現在の料金プラン名を確認する

まずは検針票、請求書、電力会社のマイページなどで、現在の料金プラン名を確認します。

契約している電力会社名だけでは、料金の仕組みは判断できません。同じ会社でも、燃料費調整型、市場連動型、時間帯別、オール電化向けなど、複数の料金プランが用意されています。

2.調整額の名称と計算式を確認する

請求明細に次のような項目がないか確認してください。

  • 燃料費調整額
  • 市場価格調整額
  • 電源調達調整額
  • 調達費調整額
  • 燃料費等調整額

そのうえで、電気需給約款や重要事項説明書を確認し、JEPXスポット価格が計算式に含まれているかを調べます。

判断できない場合は、電力会社へ「この調整額はJEPXスポット価格に連動しますか」と問い合わせる方法が確実です。

3.電力量料金だけで比較しない

「1kWh当たり○円」という電力量料金が安くても、基本料金や調整額を加えると、現在の電力会社より高くなることがあります。

次の項目を含めた年間合計額で比較しましょう。

  • 基本料金
  • 電力量料金
  • 燃料費調整額
  • 市場価格調整額
  • 電源調達調整額
  • セット割引
  • ポイント還元
  • キャンペーン特典
  • 解約金
  • 最低利用期間

再生可能エネルギー発電促進賦課金や政府支援は、多くの場合、電力会社を比較する際の中心的な差にはなりません。

4.過去12か月分の使用量で比較する

電気代は季節によって大きく変わります。

夏の1か月分だけを使って比較すると、年間の節約額を正しく判断できない場合があります。

可能であれば、現在契約している電力会社のマイページから過去12か月分の電力使用量を確認し、年間ベースで料金を比較してください。

特にオール電化住宅では、昼間と夜間の使用量、エコキュートの稼働時間、太陽光発電や蓄電池の有無によって結果が変わります。

5.解約金と料金改定条件を確認する

料金プランによっては、契約期間中の解約に違約金が発生する場合があります。

また、電力会社が料金単価や調整額の計算方法を変更できる条件についても、重要事項説明書で確認しておきましょう。

資源エネルギー庁も、料金プランによっては解約金が発生するため、契約締結前に確認するよう案内しています。 見直した方がよい家庭

次の条件に当てはまる家庭は、現在の料金プランを一度確認してみましょう。

  • 市場連動型プランを契約している
  • JEPX連動の調整額が加算されている
  • 電気代が前年同月より大幅に増えている
  • 毎月の請求額の変動が大きい
  • オール電化で電力使用量が多い
  • 在宅勤務などで昼間の使用量が多い
  • 契約後に料金体系が変更された
  • セット割引やポイント還元が終了した
  • 現在のプランを数年以上見直していない

電力会社や料金プランの違いによっては、年間の電気代に数%から10%前後の差が生じる可能性があります。

例えば、現在の電気代が月額12,000円で、切り替えによって10%安くなった場合、月額では約1,200円、年間では約14,400円の節約です。

ただし、実際の節約額は契約地域、使用量、使用時間帯、現在のプラン、燃料費調整額などによって異なります。10%の削減を保証するものではありません。

市場が落ち着いたら市場連動型へ戻す選択肢もある

市場連動型プランを完全に避けなければならないわけではありません。

JEPX価格が低い状態で安定している時期には、市場連動型プランが割安になる可能性があります。

電気を使う時間を安い時間帯へ移せる家庭や、蓄電池、エコキュート、電気自動車の充電時間を制御できる家庭は、市場連動型のメリットを活用しやすいでしょう。

ただし、1日や1週間だけ市場価格が下がったことを理由に切り替えるのではなく、数か月程度の価格推移を確認することが大切です。

切り替えを繰り返す場合は、解約金、キャンペーン特典の適用条件、切り替えに必要な期間も考慮してください。

家計の安定性を重視する期間は燃料費調整型、価格変動を許容できる期間は市場連動型というように、電力市場と家庭の状況に合わせて柔軟に見直すことが、電気代を抑えるポイントになります。

電力会社の切り替え手続きは難しくない

2016年4月の電力小売全面自由化以降、一般家庭も電力会社や料金プランを自由に選べるようになりました。 会社を切り替える場合は、原則として新しく契約する電力会社へ申し込みます。

多くの場合、現在の電力会社への解約手続きは切り替え先が行います。

電力会社を変更しても、地域の一般送配電事業者が管理する送電線や配電線を使用するため、電気の品質が変わるわけではありません。

スマートメーターへの交換が不要な場合、切り替えには数日程度、交換が必要な場合は2週間程度が目安とされています。実際の切り替え日は、申し込み先の電力会社に確認してください。 、主に次の情報が必要です。

  • 現在契約している電力会社名
  • 料金プラン名
  • お客さま番号
  • 22桁の供給地点特定番号
  • 契約名義
  • 現在の電力使用量
  • 支払い方法

お客さま番号と供給地点特定番号は、検針票や電力会社のマイページで確認できます。 ービスを利用する方法

複数の電力会社の料金を一社ずつ計算するのは簡単ではありません。

電力比較サービスを利用すれば、郵便番号、世帯人数、現在の電力会社、電力使用量などを入力し、契約できる料金プランを比較できます。

ただし、比較画面に表示される節約額だけで判断せず、次の点も確認してください。

  • 市場連動型かどうか
  • 調整額がJEPX価格に連動するか
  • キャンペーンを除いた通常料金
  • キャンペーン終了後の料金
  • 解約金と契約期間
  • 燃料費調整額の上限
  • 政府支援終了後の料金

エネチェンジは、郵便番号や電力の利用状況などを基に、契約可能な電力会社や料金プランを比較できるサービスです。比較結果が必ず将来の請求額と一致するわけではないため、最終的には各電力会社の料金表と重要事項説明書も確認しましょう。 代が気になる方は、現在契約している料金プランと、切り替え可能な電力会社を比較してみましょう。

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まとめ|料金プランの仕組みを確認しよう

2026年7月のJEPXシステムプライス平均は17.91円/kWhとなり、2025年7月の12.75円/kWhから約40.5%上昇しました。

エリアによって上昇幅は異なりますが、2026年7月はすべてのエリアで前年同月の平均価格を上回っています。

このような時期に特に注意したいのが、市場連動型プランと、JEPX価格に連動する市場価格調整額を採用している料金プランです。

市場価格が安い時期には大きなメリットがある一方、市場価格の上昇局面では電気代が想定以上に高くなる可能性があります。

家計の安定性を重視する場合は、JEPX価格に直接連動しない料金プランを中心に比較することが基本です。

ただし、電力量料金の安さだけで判断してはいけません。

基本料金、燃料費調整額、市場価格調整額、独自の調整項目、割引、解約金まで含めた年間の支払総額で比較する必要があります。

政府による電気料金支援が実施されている期間は、プラン本来の価格差が見えにくくなる点にも注意してください。

現在の電気料金の計算方法を確認し、家庭の電力使用量や生活時間に合った料金プランを選ぶことが、電気代の上昇を抑える第一歩になります。

出典・参考資料

日本卸電力取引所(JEPX)の公式ページはこちら
JEPX・2026年度スポット市場CSVの公式ページはこちら
JEPX・2025年スポット市場CSVの公式ページはこちら
資源エネルギー庁「燃料費調整制度」の公式ページはこちら
資源エネルギー庁「月々の電気料金の内訳」の公式ページはこちら
資源エネルギー庁「電力小売全面自由化」の公式ページはこちら
電力・ガス取引監視等委員会「よくある質問」の公式ページはこちら
資源エネルギー庁「2026年電気・ガス料金支援」の公式ページはこちら

本記事は、2026年8月2日時点の官公庁、JEPXおよび各企業の公式情報を基に作成しています。電気料金は、契約エリア、料金プラン、使用量、燃料費調整額、市場価格などによって異なるため、切り替えによる節約を保証するものではありません。契約前に、料金表、調整額の算定方法、契約期間、解約金などを必ずご確認ください。

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未来のエネルギーを、今こそ本気で考える

エネルギー資源が限られた日本において、私たちがこれまでと変わらぬ豊かな暮らしを続けていくためには、新しい電力の「つくり方」と「使い方」を真剣に見直す必要があります。 環境への負荷を最小限に抑えながら、持続可能なエネルギー社会を実現する――それは国や企業だけでなく、私たち一人ひとりが取り組むべき課題です。 今こそ、再生可能エネルギーの可能性に目を向け、賢く選び、スマートに使う。その選択が、次の世代の未来を支える力になります。

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