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【2026年最新】10月以降、電気料金が上がるのは本当?政府支援終了と11月の値上げを徹底解説

9月も終盤となり、長かった夏の暑さもようやく落ち着いてきました。一方で、秋は台風や豪雨による被害も多く、電気の安定供給や生活コストについて気になる時期でもあります。このような中、読者の方から「10月以降、電気料金はまた上がるのでしょうか」という質問をいただくことが増えてきました。

当サイトではJEPXの市場価格や燃料価格、需給状況などを扱っているため、どうしても専門用語が多くなりがちです。「内容が少し難しい」というご意見もいただいていますので、今回はできるだけ専門用語を使わず、「私たちが支払う電気代が今後どうなるのか」という視点から説明していきたいと思います。

結論から先にお伝えすると、2026年10月以降の電気料金は、家計負担という意味では段階的に上がりやすい状況です。

ただし、「10月1日から電力会社が一斉に電気料金を値上げする」という単純な話ではありません。まず夏に実施されていた政府の電気料金支援が終了し、その後11月からは託送料金の見直しが予定されています。つまり、値上げというよりも「これまで料金を抑えていたものが順番になくなる、または上乗せされる」と考えた方が分かりやすいでしょう。

10月以降、電気料金が上がると言われる理由

7月から9月までは政府支援で電気代が安くなっていた

2026年夏は、中東情勢やエネルギー価格の上昇による家計負担を軽減するため、政府による電気・ガス料金支援が実施されました。

対象となったのは7月、8月、9月の使用分です。家庭などで利用される低圧電力では、7月使用分が1kWhあたり3.5円、8月使用分が4.5円、9月使用分が3.5円の値引きとなっています。主に企業などが利用する高圧電力についても、7月1.8円、8月2.3円、9月1.8円の支援が行われています。

例えば、家庭で月400kWhの電気を使用すると、9月使用分では3.5円×400kWh=1,400円が政府支援によって抑えられている計算になります。

そのため、現在の電気料金は本来の料金よりも低く見えているという点が重要です。

10月使用分から政府支援がなくなる

今回の政府支援は9月使用分までです。そのため、10月使用分からは基本的にこの値引きがなくなります。

ここで少し注意したいのが「使用月」と「請求月」の違いです。

政府の制度上は9月使用分までが支援対象ですが、東京電力エナジーパートナーでは2026年10月分料金にも低圧3.50円/kWhの政府支援が反映されています。これは9月使用分が10月検針・請求になるケースがあるためです。

つまり、「10月になった瞬間に請求額が3.5円/kWh上がる」というわけではありません。

電気料金の請求サイクルによって多少前後しますが、10月使用分以降は支援がなくなるため、秋以降の請求額には徐々にその影響が表れてきます。

この意味では、電力会社による直接的な値上げというより、「政府支援終了による実質的な値上げ」と表現する方が適切でしょう。

9月から10月にかけても電気料金は上昇

東京電力エリアでは燃料費調整単価も変化

もう一つ確認しておきたいのが燃料費調整額です。

東京電力エナジーパートナーの低圧について見ると、2026年9月分の燃料費調整単価はマイナス10.96円/kWhでした。これに対して10月分はマイナス9.30円/kWhとなっています。

マイナス幅が1.66円縮小していますので、同じ量の電気を使用した場合でも9月より10月の方が電気料金は上がります。

なお、この燃料費調整単価には政府支援分が含まれており、9月分には4.50円/kWh、10月分には3.50円/kWhの値引きが反映されています。

電気料金を見るときに少し分かりにくいのがこの部分です。「燃料費調整額が上がった」「政府支援が減った」と別々に考えがちですが、東京電力エナジーパートナーの場合、支援額は燃料費調整単価の中に反映されています。

そのため二重に差し引かないよう注意が必要です。

さらに11月から託送料金が見直される

託送料金とは電気を運ぶための料金

そして、2026年秋の電気料金を考えるうえで大きなポイントになるのが11月です。

11月1日から複数の電力エリアで託送料金の見直しが予定されています。

「託送料金」と言われても、普段の生活ではほとんど聞かない言葉だと思います。

簡単に言えば、発電所などで作られた電気を家庭まで届けるために、送電線や変電所、配電線などの設備を利用する料金です。道路に例えるなら、電気を家庭まで運ぶための「通行料」のようなものだと考えると分かりやすいでしょう。

大手電力会社だけでなく新電力も、この送配電網を利用して家庭へ電気を届けています。そのため、託送料金が上昇すれば、大手電力だけではなく新電力にもコスト上昇の影響が及びます。

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11月の見直しは北陸を除く9エリアへ広がる

2026年7月には、北海道、東北、東京、中部、関西、四国、九州、沖縄の一般送配電事業者8社が、託送供給等に係る収入の見通しの変更を申請しました。その後、中国電力ネットワークでも託送料金の見直しに向けた動きがあり、11月の料金見直しは北陸を除く幅広い地域に及ぶ形となっています。

ただし、ここで「全国で基本料金と電力量料金が一律に同じ割合で上がる」と考えるのは正確ではありません。

送配電会社ごとに料金体系が異なり、小売電気事業者が最終的にどの料金項目へ反映するかについても違いがあります。

東京エリアでは11月に託送料金の基本料金が上昇

10Aあたりの託送料金は152.24円から231.72円へ

東京電力パワーグリッドが公表している電灯標準接続送電サービスを見ると、契約電流・契約容量で基本料金を決める場合、現在は1kVAあたり152.24円です。家庭の契約では10Aを1kVAとして扱います。

これが11月1日から1kVAあたり231.72円となります。

差額は79.48円ですので、単純計算すると30Aでは月238.44円、60Aでは月476.88円の託送コスト増となります。

一方、電力量料金については1kWhあたり6.97円で、11月改定後も6.97円です。

つまり東京エリアについては、託送料金そのものを見る限り「基本料金部分が上昇し、電力量部分は据え置き」となっています。

東京電力エナジーパートナーは、この託送料金見直しを2026年11月1日から電気料金へ反映する予定であることを公表しています。ただし、2026年9月27日時点では、家庭向け規制料金の具体的な11月以降の料金単価については「別途お知らせ」とされており、最終的な小売料金単価はまだ確定公表されていません。

このため、以下の11月料金については「政府支援が終了し、現在公表されている東京エリアの託送料金上昇分がそのまま反映された場合」という条件で参考試算します。

東京電力エナジーパートナーで9月・10月・11月を比較

今回の試算条件

今回は分かりやすくするため、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bを利用している家庭を想定します。

単身世帯は30A契約で月100kWh、ファミリー世帯は60A契約で月400kWhとしました。9月、10月、11月とも使用量はまったく同じとします。

現在の従量電灯Bは、30Aの基本料金が935.25円、60Aが1,870.50円です。電力量料金は最初の120kWhまで29.80円/kWh、120kWh超300kWhまで36.40円/kWh、300kWh超が40.49円/kWhです。

さらに2026年度の再生可能エネルギー発電促進賦課金4.18円/kWhを加えています。

9月と10月は公表済みの燃料費調整単価を使用し、11月については、10月の政府支援を除いた燃料費調整水準が変わらないと仮定したうえで、託送料金の基本料金上昇分を加えています。

単身世帯|30A・月100kWhの場合

単身世帯では、30A契約で毎月100kWhを使用したケースを比較します。使用量そのものは9月から11月まで変わらないものとしています。

月電気料金前月比主な変化
9月分3,237円-政府支援4.50円/kWhを含む
10月分3,403円+166円政府支援が3.50円/kWhへ縮小
11月参考試算3,991円+588円政府支援終了+託送料金改定を想定
9月→11月+754円-同じ100kWhでも負担増

ファミリー世帯|60A・月400kWhの場合

続いて、ファミリー世帯として60A契約で毎月400kWhを使用したケースを比較します。こちらも9月から11月まで使用量は同じ条件です。

月電気料金前月比主な変化
9月分13,335円-政府支援4.50円/kWhを含む
10月分13,999円+664円政府支援が3.50円/kWhへ縮小
11月参考試算15,876円+1,877円政府支援終了+託送料金改定を想定
9月→11月+2,541円-同じ400kWhでも負担増

※9月分・10月分は東京電力エナジーパートナーが公表している料金単価、燃料費調整単価、2026年度再エネ賦課金を基に当サイトで計算しています。円未満は切り捨てています。

※11月分は2026年9月27日時点で東京電力エナジーパートナーの最終的な家庭向け料金単価および11月分燃料費調整単価が公表されていないため、確定料金ではありません。10月の政府支援を除いた燃料費調整水準が続き、東京電力パワーグリッドの託送料金基本料金の増加分がそのまま反映されると仮定した参考値です。

単身世帯でも月700円以上負担が増える可能性

使用量が少なくても託送料金改定の影響を受ける

今回の試算で興味深いのは、月100kWhしか使わない単身世帯でも、9月から11月にかけて700円を超える負担増となる点です。

100kWhの場合、政府支援3.5円/kWhがなくなる影響は350円です。それに加えて、30A契約では託送料金の基本料金部分が月238円程度上がります。

電気をあまり使わない世帯でも、契約アンペア数に応じて基本料金側の影響を受ける可能性があるため、「使用量が少ないから今回の値上げはほとんど関係ない」とは言い切れません。

一方、400kWhを使用するファミリー世帯では、政府支援終了だけで1,400円相当の負担増になります。さらに60A契約では託送料金基本料金の増加分が約477円となるため、影響は大きくなります。

9月と比較すると、今回の仮定では11月の料金は月2,500円程度高くなる計算です。年間を通じてこの差が続くという意味ではありませんが、秋の家計負担としては決して小さな金額ではないでしょう。

「値上げ」よりも「安くしていた要因がなくなる」と考える

10月と11月では値上がりする理由が違う

今回の料金上昇を理解するうえで大切なのは、10月と11月を同じ「値上げ」として考えないことです。

10月使用分から影響するのは、主に政府支援の終了です。これは電力会社が電気そのものを値上げするのではなく、国が負担していた値引き分がなくなるものです。

一方、11月の託送料金見直しは、送配電設備を利用するためのコストそのものが変わる話です。

そのため、2026年秋は「政府による値引き終了」と「電力を運ぶコストの上昇」という異なる二つの要因が重なることになります。

今年の夏の料金だけを見て、「最近は電気代が少し安くなった」と感じていた家庭ほど、秋以降の請求額を見て高く感じる可能性があります。

※上記はイメージであり、電力エリア、契約中の電力会社のプランによって異なります。

電気料金上昇への対策はどうする?

秋は節電を始めやすい季節

最も分かりやすい対策は、やはり使用電力量を減らすことです。

夏場は熱中症の危険がありますので、無理にエアコンを止めるような節電はおすすめできません。しかし10月になると、地域によっては冷房を使わなくても過ごせる日が増えてきます。

使っていない部屋の照明を消す、テレビやパソコンを長時間つけっぱなしにしない、冷蔵庫に物を詰め込み過ぎないといった小さな節電でも、積み重なれば使用量を減らすことができます。

特に政府支援終了後は、1kWh減らしたときの家計への効果が支援期間中より分かりやすくなります。

400kWh使っていた家庭が350kWhまで落とすことができれば、電力量料金だけではなく燃料費調整額や再エネ賦課金も含めた負担を抑えられます。

秋は冷暖房需要が比較的小さいため、家庭の電気の使い方を一度見直すにはちょうど良い時期ではないでしょうか。

電力会社や料金プランの切り替えも選択肢

もう一つ検討できるのが、電力会社や料金プランの見直しです。

電力自由化以降、家庭でも電力会社を選べるようになっています。同じ400kWhを使用していても、基本料金や電力量料金の設定によって年間の支払額に差が生じることがあります。

特に電気を多く使う家庭の場合、1kWhあたりの単価が1円違うだけでも400kWhなら月400円、単純計算で年間4,800円の差になります。

ただし、電力会社を比較するときは「電力量料金が安い」という部分だけを見ないことも大切です。

燃料費調整額、市場価格調整額、基本料金、最低料金、契約期間などによって実際の請求額は変わります。JEPXの市場価格に連動するプランでは、市場価格が高騰した際に料金が上がりやすくなる場合もあります。

そのため、切り替える場合は1kWhあたりの見た目の単価だけではなく、年間を通した総額で比較することをおすすめします。

11月以降も電気料金を左右する材料は多い

JEPX・燃料価格・制度費用にも注意

今回取り上げた政府支援終了と託送料金改定だけで、今後の電気料金が決まるわけではありません。

例えば、JEPXのスポット市場価格は日々変動しています。市場連動型プランでは比較的直接料金に影響し、それ以外のプランでも、小売電気事業者の電力調達コストという意味では重要な指標です。

さらに、東京電力エナジーパートナーのように燃料費調整制度を採用する料金では、LNG、石炭、原油などの燃料価格や為替の変化が時間差を伴って電気料金へ反映されます。

加えて、小売電気事業者が負担する容量拠出金などの制度費用、毎年度見直される再生可能エネルギー発電促進賦課金についても、最終的には私たちの電気料金を考えるうえで無視できません。

2026年度の再エネ賦課金は4.18円/kWhです。400kWh使用する家庭なら月1,672円、年間では20,064円になります。これは電力会社を変更しても基本的に避けることのできない負担です。

電気料金は「発電する電気の価格」だけで決まっているのではなく、燃料、市場価格、送配電網、再エネ政策、電力の安定供給に必要な制度など、複数のコストを組み合わせて作られています。

このあたりが電気料金を分かりにくくしている理由でもあります。

まとめ|10月以降は「段階的な負担増」を意識したい

2026年10月以降の電気料金について、「上がるのは本当ですか?」と聞かれれば、家計負担という意味では「上がる方向の要因が重なっている」と考えておいた方がよさそうです。

まず、7月から9月使用分まで実施されてきた政府の電気料金支援が終了します。低圧では9月使用分でも3.5円/kWhの支援がありますので、400kWhの家庭なら月1,400円分が抑えられていました。この値引きがなくなるだけでも、同じ使用量であれば支払額は増えます。

さらに11月1日からは、東京を含む多くの電力エリアで託送料金が見直されます。東京エリアでは電灯標準接続送電サービスの基本料金が引き上げられるため、電気を大量に使わない家庭でも影響を受ける可能性があります。

ただ、秋は夏ほど冷房を必要としないため、使用量を減らしやすい季節でもあります。必要のない照明や家電をこまめに消すだけでも、料金上昇の一部を吸収することは可能です。

また、現在の電力会社や料金プランが自分の使用状況に合っているのか、一度確認してみるのも良いでしょう。電力量料金の安いプランへの切り替えによって、負担を抑えられる家庭もあります。

そして11月以降も、JEPXスポット価格、燃料費調整額、容量拠出金などの制度費用、次年度の再エネ賦課金など、電気料金に関係する材料は続きます。

当サイトではこれらの数字を継続して確認していますので、今後の料金に大きな動きがあれば、またできるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。

出典・引用

▶ 経済産業省の公式ページはこちら
▶ 資源エネルギー庁の公式ページはこちら
▶ 東京電力エナジーパートナーの燃料費調整単価公式ページはこちら
▶ 東京電力エナジーパートナーの料金単価公式ページはこちら
▶ 東京電力エナジーパートナーの託送料金見直し公式発表はこちら
▶ 東京電力パワーグリッドの公式ページはこちら
▶ e-Govの公式ページはこちら
▶ 経済産業省の再エネ賦課金公式ページはこちら

本記事は、2026年9月27日時点の官公庁・電力会社の公式情報をもとに作成しています。電気料金は契約内容や使用量、燃料費調整額などにより異なります。記事内の料金は参考試算であり、特に11月分は確定額ではありません。実際の料金や最新情報は、ご契約中の電力会社の公式サイト等でご確認ください。
本記事は情報提供を目的としており、特定の電力会社や料金プランを推奨するものではありません。

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未来のエネルギーを、今こそ本気で考える

エネルギー資源が限られた日本において、私たちがこれまでと変わらぬ豊かな暮らしを続けていくためには、新しい電力の「つくり方」と「使い方」を真剣に見直す必要があります。 環境への負荷を最小限に抑えながら、持続可能なエネルギー社会を実現する――それは国や企業だけでなく、私たち一人ひとりが取り組むべき課題です。 今こそ、再生可能エネルギーの可能性に目を向け、賢く選び、スマートに使う。その選択が、次の世代の未来を支える力になります。

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