2026年5月分の新電力各社における電力供給実績データが、2026年8月31日付で資源エネルギー庁より公表されました。
本記事では、資源エネルギー庁が公表した最新の公式データをもとに、2026年5月の「高圧電力」における新電力ランキングTOP100を紹介します。
これまでEnergyTrendでは、総合供給実績、特別高圧、高圧、低圧をまとめてランキング化してきましたが、今回から需要区分ごとの動向をより詳しく確認できるよう、ランキングを個別に整理します。本記事では、工場やオフィスビル、商業施設、病院など法人需要家を中心とする高圧電力に絞って見ていきます。
5月は春の電力需要が比較的落ち着く時期である一方、新年度に切り替わった法人需要家の契約状況が供給実績に反映されやすい時期でもあります。2026年5月は、新たにTOP100へ入る事業者が複数確認されるなど、高圧市場のランキングにも大きな動きが見られました。
高圧電力TOP100
2026年5月は、高圧電力の供給実績が確認された事業者の中から、供給量の多い上位100社をランキング形式で掲載します。
高圧電力は、主にオフィスビル、病院、中小規模の工場、商業施設などの法人需要家で利用される電力契約です。家庭向けの低圧と比べて1契約あたりの使用量が大きいため、法人顧客の獲得や契約切り替えが各社の供給実績や順位に表れやすい特徴があります。
| 順位 | 小売電気事業者名 | 高圧電力 (単位:1,000kWh) |
|---|---|---|
| 1 | 株式会社エネット | 431,627 |
| 2 | 日本テクノ株式会社 | 365,989 |
| 3 | ミツウロコグリーンエネルギー株式会社 | 338,672 |
| 4 | 九電ネクスト株式会社 | 237,166 |
| 5 | 丸紅新電力株式会社 | 224,708 |
| 6 | 株式会社U-POWER GREEN MARKETING | 217,536 |
| 7 | ENEOS Power株式会社 | 182,770 |
| 8 | 株式会社CDエナジーダイレクト | 178,650 |
| 9 | 株式会社ハルエネ | 171,049 |
| 10 | エバーグリーン・マーケティング株式会社 | 154,800 |
| 11 | デジタルグリッド株式会社 | 153,879 |
| 12 | サミットエナジー株式会社 | 108,324 |
| 13 | 株式会社エナリス | 101,907 |
| 14 | バンプーパワートレーディング合同会社 | 88,179 |
| 15 | HTBエナジー株式会社 | 83,247 |
| 16 | しろくま電力株式会社 | 77,365 |
| 17 | 株式会社リミックスポイント | 77,245 |
| 18 | Q.ENESTでんき株式会社 | 76,829 |
| 19 | アーバンエナジー株式会社 | 75,759 |
| 20 | 株式会社U-POWER | 70,741 |
| 21 | 株式会社FPS | 69,879 |
| 22 | 株式会社新出光 | 69,419 |
| 23 | コスモエネルギーソリューションズ株式会社 | 67,140 |
| 24 | 大和ハウス工業株式会社 | 62,705 |
| 25 | 出光興産株式会社 | 59,706 |
| 26 | MCリテールエナジー株式会社 | 56,615 |
| 27 | 伊藤忠エネクス株式会社 | 55,098 |
| 28 | シン・エナジー株式会社 | 54,696 |
| 29 | 岐阜電力株式会社 | 47,939 |
| 30 | 中央電力エナジー株式会社 | 47,901 |
| 31 | ゼロワットパワー株式会社 | 47,572 |
| 32 | オリックス株式会社 | 44,653 |
| 33 | 株式会社グローバルエンジニアリング | 44,616 |
| 34 | リコージャパン株式会社 | 39,333 |
| 35 | 北陸電力ビズ・エナジーソリューション株式会社 | 38,549 |
| 36 | 鈴与電力株式会社 | 38,184 |
| 37 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 34,549 |
| 38 | 王子・伊藤忠エネクス電力販売株式会社 | 32,482 |
| 39 | レジル株式会社 | 31,819 |
| 40 | 東京ガス株式会社 | 30,689 |
| 41 | エネサーブ株式会社 | 29,687 |
| 42 | 株式会社地球クラブ | 28,761 |
| 43 | 株式会社タケエイでんき | 27,832 |
| 44 | 全農エネルギー株式会社 | 26,709 |
| 45 | 株式会社リエネ | 26,611 |
| 46 | 東邦瓦斯株式会社 | 26,526 |
| 47 | 大阪瓦斯株式会社 | 25,819 |
| 48 | シナネン株式会社 | 25,781 |
| 49 | 株式会社V-Power | 24,738 |
| 50 | エフビットコミュニケーションズ株式会社 | 24,272 |
| 51 | 株式会社UPDATER | 22,208 |
| 52 | 香川電力株式会社 | 21,449 |
| 53 | ヤマトエナジーマネジメント株式会社 | 21,024 |
| 54 | アストマックス株式会社 | 20,183 |
| 55 | スマートエコエナジー株式会社 | 18,758 |
| 56 | 株式会社エコログ | 18,612 |
| 57 | 株式会社東急パワーサプライ | 18,335 |
| 58 | NFパワーサービス株式会社 | 16,938 |
| 59 | 東京エコサービス株式会社 | 15,789 |
| 60 | 株式会社北九州パワー | 15,210 |
| 61 | 株式会社トヨタエナジーソリューションズ | 14,342 |
| 62 | カナデビア株式会社 | 13,904 |
| 63 | 株式会社セブン&アイ・エナジーマネジメント | 13,899 |
| 64 | 株式会社グリムスパワー | 13,651 |
| 65 | 鈴与商事株式会社 | 11,862 |
| 66 | 京葉瓦斯株式会社 | 11,701 |
| 67 | リエスパワー株式会社 | 11,630 |
| 68 | 株式会社沖縄ガスニューパワー | 11,502 |
| 69 | 株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ | 11,485 |
| 70 | テス・エンジニアリング株式会社 | 11,028 |
| 71 | 株式会社イーセル | 10,945 |
| 72 | 株式会社藤田商店 | 10,793 |
| 73 | 株式会社ファミリーネット・ジャパン | 10,774 |
| 74 | 静岡ガス&パワー株式会社 | 10,726 |
| 75 | SustainableEnergy株式会社 | 10,317 |
| 76 | 株式会社UPX | 9,899 |
| 77 | RE100電力株式会社 | 9,647 |
| 78 | 大塚ビジネスサポート株式会社 | 9,254 |
| 79 | 株式会社さくら新電力 | 9,254 |
| 80 | 虎ノ門エネルギーネットワーク(株) | 9,050 |
| 81 | 三井物産株式会社 | 8,797 |
| 82 | 株式会社エフオン | 8,722 |
| 83 | 株式会社サニックス資源開発グループ | 8,716 |
| 84 | Sailar Energy株式会社 | 8,602 |
| 85 | Japan電力株式会社 | 8,150 |
| 86 | 株式会社ファラデー | 8,097 |
| 87 | 株式会社イーネットワークシステムズ | 7,962 |
| 88 | 伊藤忠商事株式会社 | 7,916 |
| 89 | ヒューリックエナジーソリューション株式会社 | 7,879 |
| 90 | 新エネルギー開発株式会社 | 7,842 |
| 91 | 荏原環境プラント株式会社 | 7,636 |
| 92 | 株式会社JTBコミュニケーションデザイン | 7,492 |
| 93 | 株式会社ユーラスグリーンエナジー | 7,148 |
| 94 | 日本エネルギー総合システム株式会社 | 7,137 |
| 95 | パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社 | 7,113 |
| 96 | 株式会社JR東日本商事 | 6,942 |
| 97 | 株式会社SEウイングズ | 6,838 |
| 98 | 株式会社まち未来製作所 | 6,809 |
| 99 | TGオクトパスエナジー | 6,710 |
| 100 | 六本木エネルギーサービス株式会社 | 6,460 |
2026年5月 高圧電力供給実績
高圧電力 上位5社の供給量比較(2026年4月 → 2026年5月)
- 1位 株式会社エネット:423,087 → 431,627(+8,540 / +2.0%)
- 2位 日本テクノ株式会社:383,027 → 365,989(▲17,038 / ▲4.4%)
- 3位 ミツウロコグリーンエネルギー株式会社:338,993 → 338,672(▲321 / ▲0.1%)
- 4位 九電ネクスト株式会社:242,153 → 237,166(▲4,987 / ▲2.1%)
- 5位 丸紅新電力株式会社:242,952 → 224,708(▲18,244 / ▲7.5%)
上位3社はエネット、日本テクノ、ミツウロコグリーンエネルギーで前月から変わりませんでした。
首位のエネットは前月比2.0%増となり、上位5社の中で唯一供給量を増やしています。日本テクノは4.4%減となったものの2位を維持し、ミツウロコグリーンエネルギーは前月からほぼ横ばいとなりました。
4位と5位では順位が入れ替わっています。九電ネクストは供給量を2.1%減らしたものの、丸紅新電力が7.5%減となったことで5位から4位へ上昇しました。一方、丸紅新電力は4位から5位へ後退しています。
また、6位には株式会社U-POWER GREEN MARKETINGが217,536千kWhで入り、5位の丸紅新電力との差は約7,200千kWhまで接近しています。5月の高圧ランキングでは、上位グループにも大きな変化が見られました。
高圧電力 供給量の増加が大きかった主な事業者(上位)
- 株式会社CDエナジーダイレクト:158,063 → 178,650(+20,587 / +13.0%)
- 株式会社リミックスポイント:67,209 → 77,245(+10,036 / +14.9%)
- アーバンエナジー株式会社:66,370 → 75,759(+9,389 / +14.1%)
- Q.ENESTでんき株式会社:67,690 → 76,829(+9,139 / +13.5%)
- 株式会社エネット:423,087 → 431,627(+8,540 / +2.0%)
- 岐阜電力株式会社:40,701 → 47,939(+7,238 / +17.8%)
- 株式会社FPS:63,627 → 69,879(+6,252 / +9.8%)
- 香川電力株式会社:15,554 → 21,449(+5,895 / +37.9%)
- サミットエナジー株式会社:103,155 → 108,324(+5,169 / +5.0%)
- 株式会社ハルエネ:166,363 → 171,049(+4,686 / +2.8%)
供給量の増加幅では、CDエナジーダイレクトが前月から20,587千kWh増加し、最も大きな伸びとなりました。順位も9位から8位へ上昇しています。
リミックスポイント、アーバンエナジー、Q.ENESTでんきもそれぞれ9,000千kWhを超える増加となりました。また、香川電力は前月比37.9%増となっており、中位グループでも供給量の増加が目立っています。
高圧電力 供給量の減少が目立った主な事業者(上位)
- 丸紅新電力株式会社:242,952 → 224,708(▲18,244 / ▲7.5%)
- 日本テクノ株式会社:383,027 → 365,989(▲17,038 / ▲4.4%)
- エバーグリーン・マーケティング株式会社:165,371 → 154,800(▲10,571 / ▲6.4%)
- バンプーパワートレーディング合同会社:96,140 → 88,179(▲7,961 / ▲8.3%)
- ENEOS Power株式会社:189,518 → 182,770(▲6,748 / ▲3.6%)
- エフビットコミュニケーションズ株式会社:30,873 → 24,272(▲6,601 / ▲21.4%)
- 株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス:6,110 → 824(▲5,286 / ▲86.5%)
- 九電ネクスト株式会社:242,153 → 237,166(▲4,987 / ▲2.1%)
- しろくま電力株式会社:82,189 → 77,365(▲4,824 / ▲5.9%)
- HTBエナジー株式会社:87,316 → 83,247(▲4,069 / ▲4.7%)
減少幅が最も大きかったのは丸紅新電力で、前月から18,244千kWh減少しました。日本テクノも17,038千kWh減少しています。
上位企業の中でも増減には差があり、単純な季節要因だけではなく、各社の法人顧客構成や契約状況の違いが供給実績に反映されていると考えられます。
高圧電力ランキング 5月TOP100へランクイン
- 株式会社U-POWER GREEN MARKETING(6位、217,536千kWh)
- 株式会社U-POWER(20位、70,741千kWh)
- 株式会社グローバルエンジニアリング(33位、44,616千kWh)
- ヤマトエナジーマネジメント株式会社(53位、21,024千kWh)
- 株式会社藤田商店(72位、10,793千kWh)
- 株式会社UPX(76位、9,899千kWh)
- RE100電力株式会社(77位、9,647千kWh)
- TGオクトパスエナジー(99位、6,710千kWh)
5月はTOP100への入れ替わりが多く、特にU-POWER GREEN MARKETINGが6位、U-POWERが20位、グローバルエンジニアリングが33位に入ったことが大きな変化となりました。
TGオクトパスエナジーは4月の126位から99位まで上昇し、TOP100入りしています。
高圧電力ランキング 5月にTOP100圏外へ
- 北海道瓦斯株式会社(4月91位、6,456 → 5月102位、6,244千kWh)
- 株式会社エネルギア・ソリューション・アンド・サービス(4月93位、6,110 → 5月257位、824千kWh)
- 株式会社エネファント(4月94位、6,035 → 5月103位、6,239千kWh)
- 株式会社エネワンでんき(4月96位、5,647 → 5月110位、5,507千kWh)
- シェルジャパン株式会社(4月97位、5,553 → 5月108位、5,625千kWh)
- サーラeエナジー株式会社(4月98位、5,543 → 5月113位、5,210千kWh)
- 株式会社やまがた新電力(4月99位、5,408 → 5月116位、5,127千kWh)
- 日産自動車株式会社(4月100位、5,307 → 5月106位、約5,858千kWh)
5月は新たに上位へ入る事業者が多かったため、供給量そのものが増加していてもTOP100圏外となった事業者があります。株式会社エネファント、シェルジャパン、日産自動車などは前月を上回る供給実績となりましたが、ランキング全体のボーダーラインが上昇したことでTOP100から外れる結果となりました。
高圧電力ランキング全体の傾向(2026年5月)
2026年5月の高圧電力TOP100合計供給量は5,223,859千kWhとなり、4月の4,848,941千kWhから374,918千kWh増加しました。前月比では約7.7%増となっています。
5月はゴールデンウィークを含み、工場や事業所の稼働日数が少なくなりやすいうえ、本格的な冷房需要が始まる前の時期でもあります。それにもかかわらずTOP100合計が増加した背景には、季節的な電力需要だけではなく、ランキングに新たに入った事業者の影響が大きく表れています。
特にU-POWER GREEN MARKETINGが217,536千kWhで6位、U-POWERが70,741千kWhで20位に入ったほか、グローバルエンジニアリングも44,616千kWhで33位に入りました。
5月にTOP100へ入った8事業者の供給量を合計すると約39万1,000千kWhとなり、TOP100全体の前月からの増加量である約37万5,000千kWhを上回ります。このことから、5月の高圧供給量増加については、単純に法人の電力需要が増えたと捉えるのではなく、事業者の入れ替わりや契約移動なども含めて見る必要があります。
一方、既存上位ではエネット、CDエナジーダイレクトなどが供給量を伸ばしました。九電ネクストと丸紅新電力の順位が入れ替わるなど、上位企業の競争にも変化が見られています。
まとめ
2026年5月の高圧電力新電力ランキングでは、エネットが431,627千kWhで首位を維持しました。2位は日本テクノ、3位はミツウロコグリーンエネルギーとなり、上位3社の顔ぶれに変化はありませんでした。
一方、九電ネクストが5位から4位へ上昇し、丸紅新電力が4位から5位へ後退しています。さらにU-POWER GREEN MARKETINGが6位に入ったことで、上位グループにも大きな変化が生じました。
TOP100合計は前月比約7.7%増となりましたが、5月はTOP100への新規ランクインが8社あり、ランキングの入れ替わりによる影響も大きくなっています。
高圧電力は法人需要家を中心とする市場であるため、大口顧客の獲得や契約終了、契約先の切り替えによって各社の供給量や順位が大きく動くことがあります。2026年5月は、春の電力需要が比較的落ち着く時期でありながら、事業者間の順位変動が目立った月といえるでしょう。
今後は気温上昇によって業務用空調などの電力需要が増え始める6月以降、高圧電力の供給実績がどのように変化するのかにも注目です。
EnergyTrendでは、今後も資源エネルギー庁が公表する公式データをもとに、高圧電力市場における新電力各社の供給実績とランキングを定点観測していきます。
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参考・出典
資源エネルギー庁 「電力調査統計 2026年度 3-(1)電力需要実績」