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【2026年10月第3週】JEPXスポット価格|電力市場週間レポート(2026年10月12日~10月18日)

2026年10月第3週のJEPX(日本卸電力取引所)スポット市場は、週間を通して20円/kWh前後を中心とした価格帯で推移しました。10月12日~18日の週間平均システムプライスは約21.01円/kWhとなり、前週10月5日~11日の19.43円/kWhから約8.1%上昇しています。

そのため、数字だけを見れば「横ばい」というより、20円台前半の高値圏で推移しながら前週よりやや上昇した一週間と評価する方が実態に近いでしょう。ただし、日別では10月13日の24.66円/kWhをピークとして、週末の17日は17.55円/kWh、18日は17.06円/kWhまで低下しており、週後半に向かって価格が下がる流れも確認されました。

今週もJEPX市場で大きな特徴となったのが、地域と時間帯による価格差です。東京、東北、中部など東日本側では20円台前半から半ばの比較的高い価格が続いた一方、四国、中国、九州など西日本では10円台前半を中心とした低い価格となりました。特に四国エリアは週間平均約11円/kWhと安く、晴れた日の日中には0.01円/kWhを記録するエリアもありました。

一方で、日没後には状況が一変します。北海道では前週のような100円/kWhという極端な市場高騰は発生しなかったものの、40円/kWhを超える時間帯がありました。秋になって太陽光発電量が急減する夕方と、暖房を含む需要が重なることで、昼間と夕方で全く異なる価格が形成されています。

今回の市場を一言で表すなら、「週間平均は20円台前半で高止まり、昼間は再エネによって低価格、夕方は需給が締まり、東日本と西日本の価格差も大きい」という一週間でした。

JEPXのスポット市場は翌日に受け渡す電気を取引する一日前市場で、1日を30分単位の48商品に区切って取引します。本記事ではJEPX公表データをもとに、週間平均、日別価格、エリアプライス、約定総量、高価格・低価格の発生状況などを前週と同じ指標で定点観測します。

※本記事に掲載するJEPX価格、エリア別平均、前週比、約定総量などは、日本卸電力取引所の公表データをもとに筆者が独自に集計・整理したものです。

2026年10月第3週のJEPXスポット価格まとめ

まず、前週の10月第2週と比較して市場全体がどのように変化したのか確認します。

項目10月第2週(10月5日~11日)10月第3週(10月12日~18日)前週比・増減
週間平均システムプライス19.43円/kWh21.01円/kWh+8.1%
週間最高価格40.00円/kWh39.00円/kWh▲1.00円
週間最低価格0.01円/kWh0.01円/kWh変わらず
最高日平均23.53円/kWh24.66円/kWh+1.13円
最低日平均16.22円/kWh17.06円/kWh+0.84円
週間約定総量約6,702GWh約6,699GWhほぼ横ばい

週間平均は約8%上昇したものの、週間最高価格は前週40.00円/kWhから39.00円/kWhへわずかに低下しました。前週は北海道で100円/kWhという非常に大きなエリア価格のスパイクが発生しましたが、今週はそこまで極端な市場高騰には至っていません。

一方で、最低価格は引き続き0.01円/kWhとなりました。平均価格が20円を超えている一方で、特定の時間帯ではほぼゼロ円、別の時間帯やエリアでは30円、40円台という大きな価格差が存在しています。

秋のJEPX市場では、単純な週間平均だけでは市場環境を説明しにくくなっています。「いつ」「どのエリアで」価格が発生しているのかを見ることが、これまで以上に重要になってきました。

JEPX週間平均は21.01円/kWh|20円台前半で高止まり

週前半24円台、週末は17円台まで低下

日別のシステムプライスを見ると、週前半に高く、週末に向かって低下する流れとなりました。

日付日平均最低価格最高価格
10月12日(月)20.57円8.01円30.17円
10月13日(火)24.66円10.86円39.00円
10月14日(水)24.24円10.40円37.66円
10月15日(木)21.38円3.00円37.89円
10月16日(金)21.61円7.83円35.99円
10月17日(土)17.55円0.01円26.64円
10月18日(日)17.06円0.01円28.13円

10月13日の日平均24.66円/kWhが週間最高となり、14日も24.24円/kWhと高い状態が続きました。その後は徐々に水準を切り下げ、土曜日には17.55円/kWh、日曜日は17.06円/kWhまで低下しています。

平日はオフィス、工場、商業施設などの需要が存在するため、冷房需要が減った10月でも20円台前半まで価格が上昇する場面があります。しかし土日になると業務用・産業用需要が減るため、市場価格にも下押し圧力がかかります。

前週の記事では10月12~18日の週間平均を18~22円/kWh、中心値を20円前後と予想していました。実績は約21.01円/kWhとなり、想定レンジの上側で着地した形です。

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晴天と太陽光発電が日中価格を押し下げ

日中は供給余力が大きくなりやすい

今週も日中のスポット価格を押し下げた大きな要因が太陽光発電です。

10月に入って日照時間そのものは夏より短くなっていますが、晴天となれば10時から14時頃にかけて太陽光発電所の出力は依然として大きくなります。一方、冷房需要は9月までと比較して大幅に減っています。

気象庁の地域平均データを見ると、10月前半は北海道や東北、東日本で日照時間が平年を大きく上回った期間も確認されています。例えば北海道では10月3~16日の日照時間が平年比127%、東北南部では10月4~17日で153%、東日本でも10月4~17日で157%となっています。

つまり、季節的に電力需要が弱くなっているところへ晴天による太陽光発電が重なり、日中の供給余力が大きくなったわけです。

この条件が強く出た10月17、18日には、システムプライスそのものが0.01円/kWhまで低下する時間帯がありました。

夏場は太陽光発電量が増えても冷房需要が大きかったため価格が下がり切らない日もありましたが、秋になると需要の絶対量が小さくなります。そのため同程度の太陽光発電量でも、JEPX価格への下押し効果はより大きくなります。

夕方になると価格環境が一変

太陽光発電低下と需要が重なる

一方、日没が近づくと市場環境は急速に変化します。

10月中旬は夏場と比較して日没時間が早く、16時台から太陽光発電所の出力が大きく低下していきます。しかし17~20時には家庭の帰宅、夕食、店舗や商業施設の営業などによる需要が残っています。

このため、昼間には数円から10円前後だった市場価格が、夕方には20円台後半から30円台まで上昇するケースが増えています。

秋のJEPX市場では「一日の平均価格」以上に、昼間と夕方の価格差を見ることが重要になってきました。

特にこれから11月へ向かうと日照時間はさらに短くなります。太陽光発電量が急減する時間が早くなる一方、夕方需要は残るため、今後も「昼安・夕高」の傾向は続く可能性が高いと考えています。

エリア別では東京25.08円が最高|東高西低が続く

10月第3週のエリアプライスを見ると、価格水準では東京、東北、中部が高く、四国、中国、九州が低いという「東高西低」の構図が続きました。

順位エリア10月第2週平均10月第3週平均前週比
1東京23.89円25.08円+5.0%
2中部22.90円23.10円+0.9%
3東北20.77円22.27円+7.2%
4北陸15.97円17.76円+11.2%
5北海道22.03円17.69円▲19.7%
6関西15.96円17.10円+7.1%
7中国13.56円14.74円+8.7%
8九州12.71円14.69円+15.6%
9四国13.23円11.14円▲15.8%

東京は約25.08円/kWhで最も高く、中部約23.10円/kWh、東北約22.27円/kWhと続きました。

一方、四国は約11.14円/kWhとなり、東京の半分以下です。中国、九州も14円台にとどまっています。

前週比だけを見ると関西、中国、九州など西日本でも価格は上昇していますが、絶対的な価格水準では依然として東日本より低く、「東高西低」の傾向は維持されています。

四国は11円台|西日本で最も低い水準

特に目立つのが四国です。

週間平均は約11.14円/kWhとなり、9エリアで最も低い価格となりました。10月18日については日平均でも5円台まで低下しており、日中にはさらに低い価格が形成されました。

四国は太陽光発電の供給量が需要に対して大きくなりやすい時間帯があり、秋の休日など需要が弱い条件では市場価格が大幅に低下しやすくなります。

一方、日没後には太陽光発電がなくなるため、同じ四国エリアでも価格は上昇します。

このため今後も四国については、週間平均そのものだけでなく、日中に0.01円/kWh付近まで低下する頻度を見ることが重要になりそうです。

北海道は前週22.03円から17.69円へ低下

100円スパイクの反動で週間平均は低下

前週最も注目された北海道は、週間平均では約17.69円/kWhとなり、前週22.03円/kWhから約19.7%低下しました。

前週10月10日には日中2円台だった価格が夕方から急上昇し、20時台には100円/kWhを記録しました。今週はこのような極端な市場高騰は発生していません。

そのため週間平均では大幅な低下となりました。

しかし、北海道の価格リスクがなくなったと考えるのは早いでしょう。今週も一部時間帯で40円/kWhを超える場面があり、通常時より大きな値動きが続いています。

北海道で40円超|なぜスパイクが続くのか

日中の太陽光と夕方需要の落差

北海道の価格スパイクについて、まず考えられるのが一日の中での供給構成の変化です。

晴れた日の日中は太陽光発電による供給が増え、需要も比較的小さいため価格は低下します。しかし夕方になると太陽光発電量が急速に減少します。

北海道では10月になると気温も低下し始めるため、家庭や事業所では暖房需要が徐々に立ち上がります。

「太陽光発電量の減少」と「暖房を含む夕方需要」が重なれば、短時間で需給が引き締まる可能性があります。

北海道は本州と無制限に電力を融通できない

さらに重要なのが北海道と本州を結ぶ連系設備です。

JEPXでは、エリア間の電力取引量が連系線の空容量を超えた場合、市場分断が発生し、それぞれのエリア内の需給状況を反映したエリアプライスが形成されます。

つまり、本州側に安い電力があったとしても、連系設備の能力以上に北海道へ送ることはできません。

北海道内部で需要が増加し、同時に供給余力が小さくなれば、北海道だけが他エリアより高い価格になる可能性があります。

前週の100円/kWhほど極端ではありませんでしたが、今週の40円超についても、こうした北海道固有の需給構造が価格変動を大きくしている可能性があります。

火力発電所の休廃止は構造的なリスク

前週の記事でも触れましたが、北海道では奈井江発電所や砂川発電所など老朽火力の休廃止が進み、電源構成が変化しています。

ただし、今週発生した40円超の価格について「特定の火力発電所の停止が直接の原因」と断定できる公表情報は確認できません。

重要なのは、火力発電所の休廃止が進むことで、太陽光・風力などの出力が少ない時間帯に使える調整可能な電源が減少すれば、中長期的に市場価格の変動が大きくなる可能性があるという点です。

北海道については今後、週間平均価格だけでなく、30円、40円、50円/kWhを超えるコマがどの程度発生するのかを継続して観測する必要があります。

0.01円/kWhも発生|高値と安値が共存

一方で、今週も複数エリアで0.01円/kWh付近まで価格が低下する時間帯が発生しました。

特に土日は需要が減少するため、晴天による太陽光発電量の増加が重なると市場価格は非常に低くなります。

ここが現在のJEPX市場の興味深いところです。

東京では週間平均25円前後、東北でも22円前後という比較的高い価格が形成されている一方で、同じ一週間の中にほぼゼロ円の時間帯も存在します。

JEPX市場は「今週は高かった」「今週は安かった」という一つの言葉だけでは説明しにくくなっています。

秋から春にかけては、日中の再エネ余剰と夕方以降の供給不足が同じ日に発生する可能性があり、価格変動幅そのものが重要な指標となります。

約定総量は約6,699GWh|前週とほぼ変わらず

10月12~18日のJEPXスポット市場の週間約定総量は約6,699GWhとなりました。

前週は約6,702GWhでしたので、ほぼ横ばいです。

日付約定総量
10月12日約869GWh
10月13日約999GWh
10月14日約1,042GWh
10月15日約1,015GWh
10月16日約1,010GWh
10月17日約904GWh
10月18日約860GWh

平日は1,000GWh前後まで増加する一方、土日は900GWh前後まで減少しました。

JEPXの約定総量は日本全体の電力需要そのものではありませんが、平日と休日の需給環境を見る参考になります。

週間全体の約定量がほぼ変わらないなかでシステムプライスが上昇したことから、単純な需要増加だけでなく、エリアごとの供給状況や発電電源の構成なども価格へ影響したと考える必要があります。

LNG・石炭・円安は今後の上振れ要因

今後のJEPX市場を見るうえでは、引き続き発電燃料価格にも注意が必要です。

日本の火力発電ではLNG、石炭など輸入燃料への依存度が高く、国際的な燃料価格に加えて為替レートが発電原価へ影響します。

LNGや石炭の国際価格が上昇し、さらに円安が続けば、円換算した燃料調達コストは増加します。

冷暖房需要が小さい秋であれば、本来JEPX価格は低下しやすい季節です。しかし燃料価格や為替が上昇方向へ動けば、火力発電が限界電源となる時間帯の価格は下がりにくくなります。

そのため2026年秋については、「日中は非常に安いが、夕方や東日本の平均価格は従来の秋ほど安くならない」という市場になる可能性があります。

発電燃料価格については、当サイトでも継続して定点観測しています。

▶発電燃料価格 最新データはこちら

筆者の視点|次週10月19日~25日のJEPX価格を予測

週間平均20~23円/kWh、中心値は21円台を予想

筆者は、2026年10月19日~25日の週間平均システムプライスを20~23円/kWh程度と予想します。

中心値としては21円台を想定します。

指標次週予想
週間平均システムプライス20~23円/kWh
中心予想21円台/kWh
平日日平均21~26円/kWh程度
土日日平均15~19円/kWh程度
日中10~14時7~14円/kWh程度
夕方17~20時27~36円/kWh程度
東京週間平均24~28円/kWh程度
中部週間平均22~26円/kWh程度
東北週間平均22~27円/kWh程度
北海道週間平均19~24円/kWh程度
四国週間平均9~14円/kWh程度
北海道スパイク時40~60円/kWh程度

基本シナリオとしては、今週の21.01円/kWhと同程度からやや高めの水準を予想しています。

予想理由① 東日本は引き続き高めの価格を予想

次週についても、東京、東北、中部など東日本側の価格は比較的高い状態が続くと予想します。

東京は今週約25.08円/kWh、東北約22.27円/kWh、中部約23.10円/kWhとなりました。

平日の業務用・産業用需要がある東京・中部に加えて、今後は東北の暖房需要が徐々に増えてくる可能性があります。

このため、全国平均が20円前後であっても、東京・東北では25円前後の週間平均となる可能性があります。

予想理由② 北海道・東北では暖房需要が本格化へ

10月も下旬に入るため、北海道・東北では暖房需要を無視できない時期になります。

これまで全国の電力市場を押し上げていたのは冷房需要でした。しかし今後は、北海道・東北については逆に気温低下が需要増加要因になります。

特に最低気温が大きく下がる日は、朝と夕方に暖房需要が集中する可能性があります。

太陽光発電の少ない朝晩に需要が増えれば、市場価格が上昇しやすくなります。

一方、西日本では冷房需要がほぼなく、暖房需要もまだ本格化しないため、引き続き低価格となりやすいでしょう。

これが今後の「東高西低」をさらに強める可能性があります。

予想理由③ 北海道の40円超スパイクは今後も発生する可能性

北海道については、前週100円、今週40円超と、市場価格の変動幅が非常に大きくなっています。

筆者は100円/kWhが毎週のように発生するとは考えていません。

一方、40~60円/kWh程度の短時間スパイクについては、今後も発生する可能性があると考えています。

暖房需要の増加、日没後の太陽光発電低下、北海道内部の供給力、本州との連系線制約などが同じ時間帯に重なれば、北海道だけが他エリアから切り離されたような価格になる可能性があるためです。

通常時の週間平均としては19~24円/kWh程度を予想しますが、急激な冷え込みや電源トラブルが発生した場合には、一部時間帯で40円、50円、60円/kWhを超える可能性があります。

100円/kWhについては基本シナリオではなく、複数の条件が同時に重なった場合のリスクシナリオとして見ておくのが適切でしょう。

予想理由④ 日照時間の減少で夕方価格は下がりにくい

10月下旬になれば、日照時間はさらに短くなります。

晴天の日でも太陽光発電所が十分な出力を維持できる時間が短くなり、夕方の発電量低下が早まります。

そのため日中に5~10円/kWhまで価格が低下していても、17時以降に20円台後半から30円台へ上昇する展開が続くと考えています。

今後は週間平均価格よりも、この夕方価格が電力市場を見るうえで重要な先行指標になる可能性があります。

特に東京、中部、東北、北海道では、17~20時に30円/kWhを超える日が増えるかどうかを確認していきたいところです。

予想理由⑤ 燃料価格と円安が市場の下値を押し上げる

最後に燃料価格です。

LNGや石炭などの発電燃料価格が上昇し、円安基調が続けば、日本の火力発電所の燃料調達コストは上昇します。

需要の少ない昼間は再生可能エネルギーによって市場価格が大きく下がることがありますが、夕方から夜間に火力発電が限界電源となれば、その燃料原価がスポット価格へ反映されやすくなります。

このため、2026年秋は過去の低需要期よりも平均価格が高めに推移する可能性があります。

筆者は「日中の0.01円」と「夕方の30~40円台」が同じ一日の中で共存する市場が、秋から冬へ向けてさらに増えていく可能性があるとみています。

次週も「東高西低」「昼安夕高」がキーワード

10月第3週のJEPXでは、東京約25.08円/kWh、中部約23.10円/kWh、東北約22.27円/kWhに対して、四国は約11.14円/kWhでした。

東京と四国では2倍を超える価格差があります。

さらに同じエリアの中でも、昼間には0.01円/kWh付近まで低下し、夕方には30円、40円/kWhを超える可能性があります。

次週もこの構図が大きく変わるとは考えていません。

むしろ季節が進むことで北日本では暖房需要が増え、西日本では冷暖房需要が小さい状態が続くため、地域差はさらに拡大する可能性があります。

今後のJEPX分析では、全国の週間平均だけを見るのではなく、「東京・東北・北海道」「四国・中国・九州」「昼間」「夕方」という複数の視点で市場を見る必要があります。

まとめ|JEPXは20円台前半で高止まり、北海道は40円超に注意

2026年10月12日~18日のJEPXスポット市場は、週間平均システムプライスが約21.01円/kWhとなり、前週19.43円/kWhから約8.1%上昇しました。20円台前半の高値圏で推移しながら、週後半には価格が低下する展開となっています。

天候が良い時間帯では太陽光発電の出力が確保され、冷房需要も少ないことから、日中のスポット価格には強い下押し圧力がかかりました。10月17日、18日にはシステムプライスでも0.01円/kWhを記録する時間帯が発生しています。

一方、エリア別では東京約25.08円/kWh、中部約23.10円/kWh、東北約22.27円/kWhと東日本側が高く、四国約11.14円/kWh、中国約14.74円/kWh、九州約14.69円/kWhと西日本が安い「東高西低」の市場となりました。

北海道は前週の100円/kWhスパイクの反動で週間平均が約17.69円/kWhまで低下しましたが、今週も40円/kWhを超える時間帯が発生しています。

前週ほど極端ではないものの、日没後の太陽光発電量低下、暖房需要、本州との連系線制約などが重なれば、今後も北海道では価格スパイクが発生する可能性があります。

次週10月19~25日について、筆者は週間平均システムプライスを20~23円/kWh、中心値を21円台と予想します。

東京・中部の平日需要に加え、北海道・東北では気温低下による暖房需要が徐々に増える可能性があります。さらに秋の進行による日照時間の短縮、LNG・石炭などの燃料価格、円安もJEPX価格を下支えする材料になります。

一方、西日本では冷暖房需要が比較的小さく、晴天時には太陽光発電によって日中価格が大きく低下する可能性があります。四国などでは再び0.01円/kWh付近まで下がる時間帯が発生しても不思議ではありません。

2026年秋のJEPX市場では、「市場全体が高いか安いか」という見方だけでは不十分になっています。

今後は「東高西低」「昼安夕高」「北海道のスパイク」という3つの視点を中心に、電力市場の変化を追っていきたいと考えています。

EnergyTrendでは引き続き、週間平均、日別価格、エリア別平均、約定総量、高価格・低価格コマなどを同じ基準で定点観測していきます。

出典・引用

▶JEPX「スポット市場」の公式ページはこちら
▶JEPX「取引概要・一日前市場」の公式ページはこちら
▶JEPX「市場監視情報」の公式ページはこちら
▶気象庁「北海道地方・14日ごとの気象データ」の公式ページはこちら
▶気象庁「季節予報」の公式ページはこちら
▶気象庁「2週間気温予報」の公式ページはこちら
▶資源エネルギー庁「エネルギー安全保障に関する公式ページはこちら」

※本記事に掲載しているJEPXスポット価格、エリアプライス、約定総量などは、日本卸電力取引所が公表する市場データをもとに筆者が独自に集計・整理したものです。端数処理などによって表示値にわずかな差が生じる場合があります。また、北海道の価格スパイクを含む価格変動要因については、市場価格、連系線、気象条件、需要、電源構成などを踏まえた筆者独自の分析であり、個別の発電設備停止などとの直接的な因果関係を断定するものではありません。次週予測についても将来の市場価格を保証するものではありません。

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